2016年11月17日木曜日

罠猟、今季一頭目は…?


15日に猟期が始まり今日で三日目。

14日に雨が降り山がきれいになり動物の新しい痕跡がよく分かる。


それと同じように自分の足跡も丸わかりだ。


そんな状況だったが15日16日17日と3日で30個の罠を山に仕掛けた。

猟を先輩に教わりながら始めたときは、30個も山の中で覚えるなんてまず無理だと思っていたが、いざ自分でやりだすと、案外覚えられるんだね。

たまにうっかり忘れてしまって自分の罠にかかってしまうこともあるのだが…


今朝は一昨日、昨日と仕掛けた罠の見回りから始めた。


罠に行くまでの道のりに新しい動物の痕跡があると期待度が一気に増す。


今朝、罠の手前でイノシシが地面を掘ってる痕跡があった。

実はここは昨日罠を仕掛けたのだが、仕掛け終えたときにばったり猪に遭遇していた。


期待を膨らませながら慎重に罠近辺を見渡す。

動物はいない…。

しかし罠は作動している。

空はじきというものだ。

空はじきとは動物が罠を通って作動したが、罠にかからなかった時のことを言う。

罠の端っこに丁寧に足跡を残して行ってくれた。

ほんの数センチで獲れるか獲れないかの明暗を分ける。

今回は思ったところを踏ますことが出来ていなかったのだ。

もう一度罠をセットし直し、次はしっかりと罠の真ん中を踏ますように細工する。


気を取り直し、見回りを続ける。

そうすると罠がある方向から何やら音がした。

山の中でいるとこういう音に敏感になる。また期待を膨らまして行くと小鹿がかかっていた。


毛皮は少し夏毛の名残がまだ残っていたが毛ざわりはとっても良かった。


今季始めての鹿なので晩御飯に背ロースと心臓とタンとレバーを頂いた。

写真は上が心臓、左下がレバー右下がタン


僕は鹿のお肉で一番好きなところはタンだ。

牛のタンとは違いお肉全体が筋肉の固まりみたいな感じで、こりっこりしていて噛めば噛むほど味が出る。


冷凍庫の準備が出来ていないのが心配ごとの一つ…。






2016年11月14日月曜日

猟期前夜


明日11月15日から猟が解禁する。

それに向けて罠の準備や猪や鹿の痕跡をたどって罠の設置場所などの下準備をしてきた。

今日の夕方、罠の準備をしていると、鹿の甲高い鳴き声が山の方から聞こえた。

ここ1か月くらい前から、夜から朝にかけて鹿の鳴き声がよく耳に入る。


この鳴き声はオスの鹿が自分の縄張りを維持するために鳴いているそうだ。


猟を始めたころは、夜に鹿の鳴き声が罠をかけた山から聞こえると、おっ鹿が罠にかかっているなと思い込み、期待を膨らまして、朝に見回りに行くが、そんな時は決まって罠にかかっていない。


罠猟のため、毎朝の見回りがかかせない。


この時が一番わくわくする瞬間。


罠の近くまで行き、動物がいるか確かめる。

かかっているときは、近くの木がゆっさゆっさゆれていたり、猪だと山が畳1枚分くらい掘れていたりする。




今日の夜ご飯は猪の炒め物と鹿の背ロースをゆっくり焼いて生姜醤油でいただいた。


やっぱりジビエは美味しいと自分の舌で感じる。


この1年牛肉も豚肉もスーパーでは買ったことがなかった。それは頑張って買わないようにしていたわけでもなく、本当にジビエが美味しいと感じるし、それが家の冷凍庫で眠っているから買う必要が無かった。その美味しいお肉にするまでの過程は簡単なことではないけれど、自分次第で美味しいお肉が自分で獲り作ることができる猟という行為はとっても魅力的に思う。