2016年12月20日火曜日

鹿の脳みそ


ここ一週間で急激に寒さが増した。


家の少し上の地区では雪まで降った。


家にいるときは鶏を小屋から出すのだが、鶏の動きもとても鈍い。

そして家に帰るのも5時前にはきちっと五羽並んで小屋の中の寝屋に並んでいる。


家の周りの木々も葉っぱを落とし、雑草も枯れて、冬が来たのだなと肌で感じる。


冬のとっても大好きな風景の一つは、夜中トイレに行くために外に出たときに見上げる夜の星空だ。

夏には見られないほどの星がちかちかしながら輝いている。





今日初めて灯油ストーブを出した。

灯油の独特な匂いが結構好きだ。



猟の方は今日鹿が獲れていた。


今日は埼玉から友達が来ていたから、普段は食べないところも食べようとなり食べてみた。


一つ目が

鹿の脳みそを取出し油をたっぷりめで弱火で炒めてみた。



                        一つはポン酢で


もう一つは塩コショウで

食感は白子にとても似ている。味もそのようだった。

友達はこれは豆腐みたいだと言っていた。

確かにそういわれて食べてみるとあの少し値段が高めの高級そうな豆腐の食感がした。

おススメはポン酢で食べる方かな。



これはあばら骨。

スペアリブと呼ばれる。

鹿だとそんなにお肉が付かないけれど、骨周りにへばりついたお肉を歯ではがすと骨に沿ってビリビリと剥がれるのが気持ちがいい。

そして苦労して食べるとやっぱり美味しい。

両手で骨を持って食べるのだけれど、両手を汚しながら食べるのって何だか美味しいんだよね。


手を汚して食べるのは少し抵抗があるけれど、一度汚れてしまうと気がねなく手を使って食べれるのがなんだか好きだ。





2016年12月12日月曜日

猪とカメラ


猟期が解禁になってから約一か月。


朝、明るくなるのがだいぶ遅くなり7時ころにならないと明るくならない。

それに伴い寒さが身に染みる。
朝の見回り行くまでの時間が睡魔と寒さとの戦い。

見回りに行けば山を歩くのと、ドキドキで寒さなんてこれっぽっちも気にならないのだが。



猟が始まっての一か月が一番忙しい。
猟が解禁になってすぐは動物の警戒心が薄く、ばたばたと獲れる。

今年初の猪は40キロの産まずのメス。

この個体は罠の見切りに行っていたときに一度山で猪に出会った場所で獲れた。
もしかしたらその個体でなかろうかと思う。サイズもそれくらいだ。


罠にかかっている猪はいつも予想の重量より大きく見える。

それは罠にかかっているときは、たてがみが逆立っていて一回り大きく見えることが原因だと思う。

あとは猪の気迫。こればかりはなかなか慣れない。



罠にかかっている猪を写真で収めようとカメラをポケットに入れて現場に向かったのだが、
猪を仕留め軽トラに積み終えたときに、カメラの存在に気付いた。

やはり現場に出ると高揚して写真を撮るのも忘れてしまう。そのくらいの余裕もないのだ。


現場で一息つきカメラを出して一枚パシャリと撮るくらいの余裕を持とう。

















2016年11月17日木曜日

罠猟、今季一頭目は…?


15日に猟期が始まり今日で三日目。

14日に雨が降り山がきれいになり動物の新しい痕跡がよく分かる。


それと同じように自分の足跡も丸わかりだ。


そんな状況だったが15日16日17日と3日で30個の罠を山に仕掛けた。

猟を先輩に教わりながら始めたときは、30個も山の中で覚えるなんてまず無理だと思っていたが、いざ自分でやりだすと、案外覚えられるんだね。

たまにうっかり忘れてしまって自分の罠にかかってしまうこともあるのだが…


今朝は一昨日、昨日と仕掛けた罠の見回りから始めた。


罠に行くまでの道のりに新しい動物の痕跡があると期待度が一気に増す。


今朝、罠の手前でイノシシが地面を掘ってる痕跡があった。

実はここは昨日罠を仕掛けたのだが、仕掛け終えたときにばったり猪に遭遇していた。


期待を膨らませながら慎重に罠近辺を見渡す。

動物はいない…。

しかし罠は作動している。

空はじきというものだ。

空はじきとは動物が罠を通って作動したが、罠にかからなかった時のことを言う。

罠の端っこに丁寧に足跡を残して行ってくれた。

ほんの数センチで獲れるか獲れないかの明暗を分ける。

今回は思ったところを踏ますことが出来ていなかったのだ。

もう一度罠をセットし直し、次はしっかりと罠の真ん中を踏ますように細工する。


気を取り直し、見回りを続ける。

そうすると罠がある方向から何やら音がした。

山の中でいるとこういう音に敏感になる。また期待を膨らまして行くと小鹿がかかっていた。


毛皮は少し夏毛の名残がまだ残っていたが毛ざわりはとっても良かった。


今季始めての鹿なので晩御飯に背ロースと心臓とタンとレバーを頂いた。

写真は上が心臓、左下がレバー右下がタン


僕は鹿のお肉で一番好きなところはタンだ。

牛のタンとは違いお肉全体が筋肉の固まりみたいな感じで、こりっこりしていて噛めば噛むほど味が出る。


冷凍庫の準備が出来ていないのが心配ごとの一つ…。






2016年11月14日月曜日

猟期前夜


明日11月15日から猟が解禁する。

それに向けて罠の準備や猪や鹿の痕跡をたどって罠の設置場所などの下準備をしてきた。

今日の夕方、罠の準備をしていると、鹿の甲高い鳴き声が山の方から聞こえた。

ここ1か月くらい前から、夜から朝にかけて鹿の鳴き声がよく耳に入る。


この鳴き声はオスの鹿が自分の縄張りを維持するために鳴いているそうだ。


猟を始めたころは、夜に鹿の鳴き声が罠をかけた山から聞こえると、おっ鹿が罠にかかっているなと思い込み、期待を膨らまして、朝に見回りに行くが、そんな時は決まって罠にかかっていない。


罠猟のため、毎朝の見回りがかかせない。


この時が一番わくわくする瞬間。


罠の近くまで行き、動物がいるか確かめる。

かかっているときは、近くの木がゆっさゆっさゆれていたり、猪だと山が畳1枚分くらい掘れていたりする。




今日の夜ご飯は猪の炒め物と鹿の背ロースをゆっくり焼いて生姜醤油でいただいた。


やっぱりジビエは美味しいと自分の舌で感じる。


この1年牛肉も豚肉もスーパーでは買ったことがなかった。それは頑張って買わないようにしていたわけでもなく、本当にジビエが美味しいと感じるし、それが家の冷凍庫で眠っているから買う必要が無かった。その美味しいお肉にするまでの過程は簡単なことではないけれど、自分次第で美味しいお肉が自分で獲り作ることができる猟という行為はとっても魅力的に思う。














2016年10月30日日曜日

日曜市の状況報告


日曜市に出店を始めて2か月がたった。

1年半かけて出店までこぎつけ、その間は自分の作っている作品が売れるイメージがずっとあった。

しかし実際に出店すると、思っていたより売れない…と言うよりお客さんが求めているものと、自分の売りたいものの距離がかなり離れていた。

毎週売り方や展示の仕方などに変化を付けた。

そうすると離れていた距離が少しづつ近づいてきた。


お客さんの求めているものと自分の売りたいものが完全に別次元にあったわけではなかったのだと思う。

どのようにお客さんの心をくすぐり、これ欲しい!と思ってもらえるか。

僕の売っているものは装飾品が大半のため、用途は無い。

用途は?と聞かれることがとても多いが、残念ながらありません。というしかない。






ただ補足で昔から言い伝えられている、お守りということを付け加えて話す。



日曜市に出店を始め日曜日が1週間のうち一番非日常な日になった。

普段は川へ行ったり、山へ行ったり、家で作業などすることが多いため、会う人や話す人が限られる。


去年1年間それがとてもしんどかった。
学校も休学していたし、アルバイトはしていたが農家での仕事だったため、これまた同じ作業で同じ人との作業。

土日も平日もなく、なんだか淡々と日々が過ぎて行った1年だった気がする。


そういう1年を終えて今年は、毎週日曜日はたくさんの人と出会い話し、自分の作っている作品や、活動を話す場が出来た。

気分的にとても楽になった。


作品を作っても誰にも見られずに引き出しの中に入ったままの物が、人の目に付き、これ欲しい!と思ってもらい、お金を出してくれる。これほど嬉しいことはない。

きっと長く続けるのが難しいことなのだろうから、あまり現状に万歳で喜べない自分もいる。


お客さん相手の商売なのでいつも楽しいことばかりではないし、全ての人に笑顔になれないことがあり、むっとすることもちょくちょくあるのは本当のこと。


これから寒い朝を迎える季節に入り、朝起きれるかが今の悩み。






















2016年10月28日金曜日

罠猟の準備


鮎漁が終わり早くも二週間たった。


鮎漁で破いた網もまだ繕ってないまま、11月15日の猟の解禁に向けて、準備を始めてる。


しかし漁が終わってからの2、3日は山に入っても2時間もすればすぐに疲れて家に帰ってしまった。

おいおい今年の猟は大丈夫かな?と自分で思うくらいに気が抜けていた。

疲れるのは体力もだけど、精神的にもすっごい疲れる。


獣道を見て、もあれーここよく通ってるのかな、去年ここで獲れたから、今年も獲れるかな。といったあいまいな気持ちで、次の場所に移動する。


そんな状況だとやはり心身共にとっても疲れる。


しかしここ数日は変化があり、山に入り昨日の夜、獣が通っただろう痕跡を見つけると胸が高ぶってくる。

そして今日は痕跡の多い場所に行くと、がさがさっと音が近くでした。


動物だ、と思い耳を澄ませ音の鳴った方へ視線を配る。

ざざっとイノシシが坂を上っていくのが見えた。

ウリ坊が2匹、慌てて走って行った。追いつけないのは百も承知なのだが追いかけたくなり追いかけてみると、その先で荒い鼻息が近くで聞こえる。しかし姿は見えない。


絶対にウリ坊の鼻息ではないと分かるくらい大きな鼻息が耳に着く。

親がいるな、と思いまた耳を澄ませ辺りを見ると、

大きなずんぐりむっくりの黒い個体が現れた。


こちらを警戒しながら様子を見ている感じ。目と目があったのはほんの2秒くらいだっただろう。

なんだかとっても嬉しかった。

向こうが自分の存在を意識してくれ、そして自分も相手の存在を意識する。

ここに獲る獲られるという感情はないのだ。


罠で獲れたときと、たまたま山で動物に会うときとは全く違った感情になる。


ただ猟期が始まると僕は獲る人になる。この猟期が始まるまでの下見のときに出会う動物は何だか愛おしいんだ。






2016年10月17日月曜日

浮足立つ


鮎漁が10月15日で終わった。

9月は長雨や台風が次から次へと来て、思ったように漁に行けない日が続いた。


そういう時こそ浮足立つんだよね。

『浮足立った1日の様子』
夜に台風が近づいてきているとニュースで聞いた。


明日は漁には行けないなーと思い休むことを決めた。

しかし朝起きてみると、天気が良い。

あれ、これ行けるんじゃない?と思い悩み悩み準備をした。

天気はもう少し持つだろう。お昼まで持ってくれたらいいと思い車を走らせた。


しかしその途中で豪雨が降った。しかしもう氷も買ってもうすぐ川なのでそのまま行った。


川は雨が降ってから、増水するまで時間差があるためまだ1時間くらいは大丈夫だろうとたかをくくって川に入る。そして3じょうほど打った時には少し濁りが入り、もう2じょうほど打った時には増水して、もう網が打てるような状態ではなかった。


泣く泣く帰りを決めた。

そういえば最近オイル交換してないな、と思い確認するともう1000キロも交換目安距離からオーバーしていた。


川の帰りに車屋さんにより、オイル交換をしてもらい、車屋の車庫からバックで出ようとしたときに、後ろにあったシャッターとシャッターの間にある柱にぶつけてしまし、柱ががっつり曲がった。

修理には3万弱の出費がかかった。


結局無理をして行って鮎も獲れずに、無駄な出費がかさんでしまった。


自然相手になると予想はつけれない。

そうといって臨機応変に対応できる性格じゃなかったってことに気が付いた。

自然相手だけどある程度の予想を付け、それに当てはまらない天気や気候のときでも、浮足立たずに冷静に判断してこう。と思った高い高い講習料だった。


11月15日からの狩猟登録を済ませてきた。

それに向けて準備をしていこう。